こんにちは!元証券ウーマンのさぶです。
私の教育資金の一部は現在社債で運用しています。
学資保険よりも利率が有利に働くこともある社債での運用方法。
預金に余裕資金がある方は一度検討する価値があると思います。
今回のみずほフィナンシャルグループの社債は期限前償還条項付となっているため、仕組債の側面も持っており、通常の社債より不利な金融商品です。
前回お知らせしたソフトバンクの社債よりは内容が見劣りするのが正直な印象ではありますが詳しく解説いたします。
もくじ
【2018年】株式会社みずほフィナンシャルグループ第14回期限前償還条項付無担保社債の詳細諸条件
株式会社みずほフィナンシャルグループ
第14回期限前償還条項付無担保社債
(実質破綻時免除特約および劣後特約付)
- 条件(仮条件/当初約5年):年0.25%~0.60%
- 条件(仮条件/以降約5年):5年物円スワップのミッド・レート+年0.15%~0.5%
- 金利決定日:2018年6月6日決定
- 予定
- 申込期間:2018年6/7~19
- 購入単位:100万円単位
- 払込期日:6/20
- 利払日:毎年6月20日および12月20日
- 償還日(満期):2024年6月21日
- 取得格付:A+(R&I)、A+(JCR)
- 発行総額:未定
- 引受会社:
みずほ証券、大和証券、野村證券、岡三証券
さぶ
期限前償還条項付債券とは
債券が満期前に償還することで、期限前償還や繰上償還ともいいます。
早期償還の条項が付いた債券を早期償還条項付き債券といいます。早期償還条項には、発行体の任意によって全部または一部が償還されるものと、あらかじめ条件を定めその条件を満たした場合に償還されるものがあります。
通常、満期前に償還すると、本来満期までの間に受け取れるはずだった利息は受け取れなくなります。
通常の債券のように見えますが「もしかすると、状況によっては早く投資家の手元にお金が返ってくるかもしれないよ」という条件がついているので仕組み債の一種となります。
仕組み債は投資家にとって不利な条件がしれっと押し付けられている場合があります。
今回も5年で早期償還してしまう可能性が高くなっているかと思います。
金利が下落する局面では5年償還が濃厚
金利が上昇する局面では10年満期になる可能性があります。
メリット
このままマイナス金利継続の超低金利が続くのであれば5年で0.45%(仮条件中央値)で金利が得られると考えればみずほ銀行で定期預金を組むよりは良い条件だと思われます。
デメリット
上述したように、仕組み債となっているため発行体側で早期償還か満期償還にするのか市場の動向をみながら決定していきますので、投資家側では一度購入するとどちらに決まるのかを見守るという不利な状況に立たされます。
無担保社債とは?
元利金の支払いや償還のために特別に担保をつけていない債券のこと。
国債・地方債・金融債は無担保債である。これらの債券の元利金の支払いの確実さは、発行者の信用にかかっている。
CB、一般事業債については、財務上一定の条件(発行基準)を満たす会社に限り、無担保債の発行が可能とされている。
さぶ
国債も無担保ですし、銀行に預けるのか、この会社にお金を預けるかの違いかなと思っています。
実質破綻時免除特約とは?
債券の発行元が実質的に破綻した状態となった場合、発行元はその元利金や利息の支払い義務を全て免除されるという特約。
銀行が潰れそう!と噂が立って、もうどうにも資金繰りが回らない…!という混乱が起きた時には実質的に破綻していると見なされ、元金が返ってこないことになります。
さぶ
劣後特約とは?
一般無担保社債と比べて、元本および利息の支払い順位の低い社債を劣後債ないし劣後社債(またはシニア債に対しジュニア債)と呼ぶ。債務不履行のリスクが大きい分、利回りは相対的に高く設定されている。
劣後債はその社債要項に劣後特約が付され、債券の名称に「劣後特約付」と付されることが一般的である(付されない場合もある)。破産や会社更生手続きの開始など劣後特約で定められた「劣後事由」が発生すると、一般無担保社債などの一般債務の支払いが劣後債よりも優先される。企業が発行する劣後債は、その企業の清算時に、残余財産の弁済(支払い)順位が優先される一般無担保社債と弁済順位が最も低い株式との中間的性格を持っている。
金融機関の発行する劣後債については、一定の制限の下、自己資本比率規制上において資本として計上することができることから、金融機関の資本増強策として利用されることがある
さぶ
どうやって申し込めばいいの?
今回は引受会社にネット証券がなく、引受上位がみずほ証券でしたのでほとんどがみずほ証券での販売になると予想されます。
仮条件期間中に直接相談してみてください。
今回払込期日は2018年6月20日となっていますので、
この社債の枠を確保できてから、入金でも問題ないはずです。
まとめ
色々と難しい言葉が並ぶ社債ですが、この超低金利の時代には通常であれば社債はとても良い商品かなと思います。
ただ、今回のみずほフィナンシャルグループの社債は期限前償還条項付となっているため、仕組債の側面も持っており、投資家でその仕組み(早期償還となるか満期となるか)を決定できないので通常の社債より不利な金融商品です。
よほど資金に余裕がない限りは私個人では買わない商品かな…という印象です。
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